スタンド・バイ・ミーの原作として有名であり、洋書入門にオススメです。

MENU

The Bodyとは

The Body』とは、1986年に公開されたアメリカの映画「スタンド・バイ・ミー」の原作であり、スティーヴン・エドウィン・キングが著した作品として『恐怖の四季』という短編集に収められた小説です。

 

スティーヴン・エドウィン・キングといえばモダン・ホラーの第一人者として広く世界に名を轟かせています。
しかし、その実態はホラーだけでなく「スタンド・バイ・ミー」をはじめ「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」などの、非ホラー作品が映画化されるほどの実力を持つヒットメーカーです。

 

あらすじ

 

主人公であり、ストーリーテラーであるゴードン・ラチャンスは少年の頃から夢に抱いていた職業に就くことを実現した作家です。
物語は、そんなゴードンが手にした新聞に記載されていた「弁護士クリストファー・チェンパーズ、刺殺される」という文言をきっかけに、彼の過去を回想することで始まりを迎えます。

 

子供の頃、あまり裕福とはいえない環境で育ったゴードンは、気づけば同じく生活環境に苦しむクリス、テディ、バーンと4人で過ごすことが多くなっていました。

 

4人で挑戦した「英雄」へのチャレンジ、そして頭の良かったクリスから貰った「作家を諦めてはいけない」という助言。
どれもゴードンの中でかけがえのない思い出として生き続けています。

 

そんなクリスが殺害されたという一報。彼とは10年以上会っていないとはいえ、彼がいなければ今のゴードンはきっといなかったでしょう。
そしてクリスの死に様には、12歳の頃と変わらぬ正義感が見て取れます。
ゴードンは新聞を手に「12歳の頃のような友達は、もう2度と出来ないだろう」と静かに思い返すのでした。

 

感想

 

The Body』は、言わずと知れた名作であるため、子供の頃に見たことがあるという人が多いのだと思います。
しかし、大人になって改めて気づくことの出来るクリスの魅力。
この作品は子供心を刺激しながらも、年を重ねゴードンのストーリーテラーとしての視点に共感できる年齢になってからもう一度見ることで、新しい発見が出来る作品です。

 

英雄になるために“死体を探しに行く”というのに、どこか財宝を探すような高揚感、そしてあの頃を懐かしむノスタルジックな雰囲気は、なんともいえない魅力を放つ結果となりました。
人間として魅力的な人ほど先に死んでしまう、そんな思いを彷彿とさせる傑作と言えるのではないでしょうか。

 

The Bodyがオススメの人は

 

洋書である『The Body』は200ページに満たない書籍となるので、英語や読書に不慣れでもなんとか読み切れる分量に相当します。
そのため、映画好きが洋書デビューするのにはオススメの作品になるのではないでしょうか。
映画を見たという人こそ、ぜひとも書籍に挑戦してみてください。